歩いた後に残るもの
歩いた後に残るもの、それは記録と記憶、そして誇りです。日程や距離などの記録、想い出としての記憶、歩いたという誇りが私の歩き旅の支えです。
記録と記憶、そして誇り
歩いた後に残るものの1つめは、記録です。オリンピックでマラソン何時間何分何秒、走り高跳び何m何cmのような記録と同じく、何日間でどこからどこまで歩いたという記録です。
ただし、オリンピックなどの記録との違いは、他人との競争ではないということです。速さや距離などを伸ばすことはあまり意味がなく、いつ、どこからどこまでを何日間で歩いたという記録が残ることが大事だと思っています。
また、歩いたコースを書き込んである地図や、道中撮った写真なども、もちろん大事な記録です。
想い出-記憶-
2つめは記憶です。想い出とも言い換えられます。これがいちばん大事だと言えるかもしれません。
歩いたコース、道中で出会った人や景色、嬉しかったことや苦労したこと、聴いていた音楽など、心に残っていること全てが大事な想い出です。
また、地図や写真などを見ると当時の想い出がよみがえってきて、無性に嬉しく、懐かしくなります。特に、苦労したことは鮮明な記憶となって残っていることが多いようです。
誇り-歩いたという自信-
歩き旅というメジャーではないことをしていると、時に共感してくれる同志の少なさに寂しくなることがあります。そのような時に支えとなるのは、歩いたという自信、つまり誇りです。
自分はこれだけ歩いたぞ、これだけのことをしたぞ、という誇りがないと、歩いていて空しくなることがあります。そのような意味で、日本縦断歩き旅は、自分自身の歩き旅に誇りを持てるようになったきっかけでした。
苦労の割に、歩いた後に何か特別なものが残る訳でもないのが歩き旅です。でも、これからもライフワークとして、のんびり歩いていきたいと思います。