シンプルライフ
日本縦断歩き旅をしながら、衣食住さえ揃えば人間はザック一つで生きていけるんだ、と痛感しました。今に至るシンプルライフの始まりです。
人生観が変わる
外国を貧乏旅行しているとき、同じような日本人のバックパッカーにこう言われたことがあります。「インドに行ってみるといい。良くも悪くも人生観変わるよ」-と。
その後も世界各地をフラフラと旅をしましたが、結局インドに行くことはありませんでした。たぶんこの先もないでしょう。でも、私の人生観はある出来事を境に、劇的に変わってしまいました。それが、この日本縦断歩き旅です。
生きていくために必要なもの
結論から言うと、「人生に、人間が生きていくために本当に必要なものは、ごくごく少ないのではないか」ということを痛感しました。
人が生きていくために最低限必要なものとしては、よく衣食住があげられます。このうち「住」は、主に宿に泊まりながら歩いたので各地の宿のお世話になりっぱなしでした。「食」はお金を出して買い、「衣」は宿で毎日洗濯をしながら、自分でザックに背負って歩いていました。
旅をしながら、衣食住の他に本当に必要なものってあるのだろうか、と考えたとき、そんなものはないのではないかと思いました(もちろん「思いやり」とか「希望」などといった精神的なものは除きます)。人間一人、住むところと働き場所さえあれば、ザック一つで生きていけるんだ、とつくづく思いました。
シンプルライフ
この旅をする前、私はいろいろな雑貨などを買うのが好きでした。欲しいものは、お金が許せば結構買ってしまう方でした。まだ独身だった時代ですが、部屋はものであふれていました。
でも、旅を終えた後はその熱もすっかり冷め、雑多な物を買うこともなくなってしまいました。部屋はだんだんシンプルになり、結婚して今に至っています。今の我が家も、毎日の生活に必要でないものはほとんどなく、シンプルに暮らしています。
先日、ネット上で「シンプルライフ」という言葉を見つけました。よく読んでみると、まさに我が家が実践しているようなことでした。同じことを考える人もいるのだなぁ、と感じつつ、これからもシンプルに生きていこうと思いました。