マメ(肉刺)
歩き旅の最大の敵、それはマメ。マメの元凶は湿気なので、予防にはくつの中に湿気を持たせないことが大事。早期発見、早期治療が重要です。
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マメができやすいコンディション
歩き旅の一番の大敵、それはマメ(肉刺)です。マメは、その点に何度も何度も衝撃が加わった時に、身体が真皮を保護しようとして無意識につくる水ぶくれです。
マメの一番の元凶は湿気です。真皮を保護しているのは表皮ですが、表皮が一番もろくなるのは湿気によりふやけた時です。したがって、雨の日や極端に暑い日にはマメができやすいのです。
雨の日には当然くつはぬれ、くつ下もぬれます。さらにはすわって休憩しても面倒でくつをぬがないことも多くなります。また、暑い日はくつのなかにも多量の汗をかきます。その結果、雨の日や暑い日にはくつの中は湿度が高くなり、マメができやすくなるのです。
マメの予防
マメを防ぐためには、とにかく足に湿気を持たせないことです。そのためには次のような方法が有効です。
(1) くつ下はしわをよせずにしっかりと履くこと。
(2) 汗や雨でぬれたくつ下は早め早めに取り替えること。
(3) 休憩の際にはくつとくつ下を脱ぎ、足を乾燥させること。
(4) 荷物はできる限り軽くすること。
(5) ベスト体重で歩くこと。
経験から言って、1つマメができてしまうと無意識のうちにかばってしまうので、2つめを防ぐことは難しいと思います。とにかく1つめを全力で防ぐことが大事です。
なお、マメの予防のために始めから足の裏にテーピングなどを貼るのは、よけいな刺激を足に与えてしまうという観点からお勧めできません。
マメの治療
マメができてしまったら、できるだけ早く水を抜いて治療すべきです。ひどくなれば、旅を途中であきらめなければならないような事態にもなります。
マメはできはじめにピリッとした痛みを伴うので、歩いている最中に「マメかな?」と思う痛みがあったら、そこで歩くのをいったんやめ、適切な治療を施すとよいでしょう。もしマメの治療でペースが乱れるのが嫌ならば、次の休憩で治療してもいいと思います。
私は、まず針などで穴をあけて水を抜き、キズドライという薬局で売っている消毒用パウダーをかけて乾燥させています。さらに、ちょっとでもマメのできかけを見つけると、水がたまっていなくても先手を打って穴をあけるという予防策をとっています。これにより、マメの成長は確実に止められます。
マメは放っておけば必ず成長する上に、無意識にかばうため必す飛び火します。そうなってからではもう手遅れです。1セットごとに靴と靴下を脱いでマメの状況をチェックし、少しでも兆候があれば適切な治療をすることが重要です。